EHアンテナに対する印象としてQSO中にお聞きするもので最も多いのが、「非常にクリティカルなアンテナではないですか。」というものです。当局も、ネット上に紹介されている記事等を拝見し、同軸ケーブルの長さや引き回し等によって性能が変化する扱いづらそうなアンテナとの印象がありました。ところが、同アンテナを製造販売するエフアールラジオ・ラボ(エイブルコンサルタント社)が、このような扱いづらさを改善したEHアンテナを開発したと宣伝していることを知り、試用してみようと思ったのが導入の契機です。
2011年5月の導入以降、試行錯誤をしてきましたが、その内容を再現できるものについては、再現しつつ紹介したいと思います。
(2012年2月)
なお、EHアンテナに代えてダイポールアンテナを設置したため、現在はEHアンテナを使用していません。
(2020年1月追記)
[お願い]
このページに記載の事項は、閲覧されたハムの皆様ご自身で、評価・判断頂くことを前提として紹介しているものです。故意に虚偽の情報を掲載するようなことはしませんが、(1)機器の正しい取扱方法を説明するものではなく、(2)紹介した事項と理論との整合性を確認し又は保証するものでもなく、また、(3)EHアンテナの使用又は製造販売業者を推奨したり批判したりすることを意図したものでもありません。さらに、(4)紹介する測定結果等は、必ずしも最適な使用環境下でのものではなく、且つ、測定に伴う誤差を除去したものでもありません。これらの点をご理解頂きまして、ご覧ください。
使用しているEHアンテナ
設置状況全景
EHアンテナとVU用の第一電波工業社製GPアンテナ(X-50)とを、2階のベランダに併設しています。重量のあるEHアンテナはアルミ製垂直ポール(φ32mm)に取り付け、比較的軽量なGPアンテナは垂直ポールから張り出させたステンレス製水平ポール(φ32mm)に取り付けています。
GPアンテナを隣接して立てることによってEHアンテナのSWR特性が変化しますので、アンテナ相互の影響がないわけではありませんが、この影響の存在下でEHアンテナの調整をしています。「そんな無理をして…」というご指摘が聞こえてきそうですが、外観に厳しいXYLとの妥協の結果です。
写真でもご確認頂けるとおり、給電点は自宅屋根よりも低い位置になっています。また、VU帯のGPアンテナよりも、HF帯のEHアンテナのほうが小さいことも確認頂けると思います。
2階のベランダにはアルミ製の枠状構造材に透明アクリル板を配した屋根があり、その屋根を支える唯一の垂直角柱(□70mm)にアンテナの垂直ポールを固定するようにしています。
写真をよくよく見ますと、透明アクリル板の裏側に、EHアンテナとGPアンテナとがぼんやりと透けて写っています。
屋根の垂直角柱へのEHアンテナ用の垂直ポールの下側固定構造です。グラス・ファイバー工研社製のステンレス金具(UB-653)を上下2箇所に使用して、1200mm長の垂直ポールを垂直角柱に固定しており、写真はその下側の様子です。垂直ポールの下端は、ベランダの柵に載置してあります。垂直ポールの長さは、EHアンテナの調整をできるように、同アンテナの位相遅延コイルユニットに手が届く範囲となるように決定しました。
屋根の垂直角柱へのEHアンテナ用の垂直ポールの上側固定構造です。上記ステンレス金具(UB-653)の直下に、GPアンテナ用の水平ポールを支持するためのグラス・ファイバー工研社製のデベマウント(DM3232)を設置しています。上側固定構造も、手が届く範囲ですので、ボルトの弛みのチェックも簡単にできます。
ボルト弛みのチェックが面倒であるだとか、構造上難しいという場合には、ハードロックナットを使用するという方法もあると思います。
言わずもがなですが、ポールの径、肉厚及び材質は、ポールの自由端長やアンテナの重量等を考慮のうえ、十分な機械的強度が得られるように選定する必要があります。
このGPアンテナは約20年ものですが、元気に活躍してくれています。VU帯で、のんびりお話をすることが好きな当局にとっては、むしろ、メイン・バンド・アンテナです。50MHz帯にも出られる3バンドGPへの変更も考えてはいますが、愛着もあって切り替えのタイミングがつかめていません。
そこで、100V商用電源からスイッチング式AC-DC変換器(直流安定化電源;アルインコ社製のDM-330MV)への給電にあたり、コトヴェール社(リンク切れ)製のコモンモードフィルター(SFU-005-3P)を介在させるようにしました。同フィルターは、3極コンセントに直接取付け可能で、自宅の接地極付コンセントに接続するようにしています。なお、同フィルターは、接地極(オス)が取り外し可能になっており、2極コンセントでも使用可能です。この場合、コモンモードフィルターとしては機能するようですが、サージ保護機能はなくなるようです。
AC-DC変換器のシャーシにアース線の一端を接続し、アース線の他端をコモンモードフィルターを介して、接地極付コンセントの接地極に接続するようにしています。
続きは、「EHアンテナ(続き)」のページを参照ください。
GPアンテナを隣接して立てることによってEHアンテナのSWR特性が変化しますので、アンテナ相互の影響がないわけではありませんが、この影響の存在下でEHアンテナの調整をしています。「そんな無理をして…」というご指摘が聞こえてきそうですが、外観に厳しいXYLとの妥協の結果です。
写真でもご確認頂けるとおり、給電点は自宅屋根よりも低い位置になっています。また、VU帯のGPアンテナよりも、HF帯のEHアンテナのほうが小さいことも確認頂けると思います。
【Fig.1a】
アンテナ支持構造
EHアンテナとGPアンテナとをベランダから見上げた写真です。900mm長の水平ポールの機械的強度を上げるため、垂直ポールと水平ポールとを斜めにつなぐ筋交い状のアルミ製パイプ(φ32mm)を設けています。
【Fig.2a】
2階のベランダにはアルミ製の枠状構造材に透明アクリル板を配した屋根があり、その屋根を支える唯一の垂直角柱(□70mm)にアンテナの垂直ポールを固定するようにしています。
写真をよくよく見ますと、透明アクリル板の裏側に、EHアンテナとGPアンテナとがぼんやりと透けて写っています。
【Fig.3a】
屋根の垂直角柱へのEHアンテナ用の垂直ポールの下側固定構造です。グラス・ファイバー工研社製のステンレス金具(UB-653)を上下2箇所に使用して、1200mm長の垂直ポールを垂直角柱に固定しており、写真はその下側の様子です。垂直ポールの下端は、ベランダの柵に載置してあります。垂直ポールの長さは、EHアンテナの調整をできるように、同アンテナの位相遅延コイルユニットに手が届く範囲となるように決定しました。
【Fig.4a】
屋根の垂直角柱へのEHアンテナ用の垂直ポールの上側固定構造です。上記ステンレス金具(UB-653)の直下に、GPアンテナ用の水平ポールを支持するためのグラス・ファイバー工研社製のデベマウント(DM3232)を設置しています。上側固定構造も、手が届く範囲ですので、ボルトの弛みのチェックも簡単にできます。
ボルト弛みのチェックが面倒であるだとか、構造上難しいという場合には、ハードロックナットを使用するという方法もあると思います。
【Fig.5a】
EHアンテナ取付構造
EHアンテナの垂直ポールへの取付は、エフアールラジオ・ラボから提供される付属金具を基本的に使用しています。しかし、ポールへの固定用の付属金具は、当局の垂直ポールの径(φ32mm)をサポートしていないため、ステンレス製U字金具を別途購入して固定しています。言わずもがなですが、ポールの径、肉厚及び材質は、ポールの自由端長やアンテナの重量等を考慮のうえ、十分な機械的強度が得られるように選定する必要があります。
【Fig.6a】
当局のように、別途U字金具を購入する場合には少々注意を要します。付属金具による取付構造の関係上、写真のように、U字金具の開口端側がEHアンテナの位相遅延コイルユニット(灰色の筒部)の側を向くことになります。U字金具の直線部の長さが長すぎると、金具の先端が位相遅延コイルユニットに当接してしまい、曲線部でポールを把持できなくなってしまいます。一方、直線部の長さが短すぎると、ナットを螺合できなくなってしまいます。
【Fig.7a】
特に、EHアンテナの位相遅延コイルユニットの下側は、下蓋が外嵌めされているため径が太くなっており、U字金具の直線部の許容長範囲がさらに狭くなっています。一般的な固定金具類には、数%単位での製造寸法誤差がありますので、その点にも注意が必要です。当局も、固定金具は複数個購入して、現物合わせで適合するものを選択しました。
【Fig.8a】
GPアンテナ取付構造
144/430MHz帯のGPアンテナ(X-50)は、水平ポールの先端にグラス・ファイバー工研社製のデベマウント(DM3232)を介して設置しています。このGPアンテナは約20年ものですが、元気に活躍してくれています。VU帯で、のんびりお話をすることが好きな当局にとっては、むしろ、メイン・バンド・アンテナです。50MHz帯にも出られる3バンドGPへの変更も考えてはいますが、愛着もあって切り替えのタイミングがつかめていません。
【Fig.9a】
電源まわり
EHアンテナのカタログでは、ACライン・フィルターの使用が推奨されています。また、一般の電気機器同様、無線機器についても保安用の接地を行うことに意味があろうかと考えました。そこで、100V商用電源からスイッチング式AC-DC変換器(直流安定化電源;アルインコ社製のDM-330MV)への給電にあたり、コトヴェール社(リンク切れ)製のコモンモードフィルター(SFU-005-3P)を介在させるようにしました。同フィルターは、3極コンセントに直接取付け可能で、自宅の接地極付コンセントに接続するようにしています。なお、同フィルターは、接地極(オス)が取り外し可能になっており、2極コンセントでも使用可能です。この場合、コモンモードフィルターとしては機能するようですが、サージ保護機能はなくなるようです。
【Fig.10a】
AC-DC変換器のシャーシにアース線の一端を接続し、アース線の他端をコモンモードフィルターを介して、接地極付コンセントの接地極に接続するようにしています。
【Fig.11a】
続きは、「EHアンテナ(続き)」のページを参照ください。
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